世界が滅ぶ時 第3話 By KEN
『で・・・あるからして・・・』 ・・・何処でも一緒だなぁ・・・こーちょーの話って。 ぼくだけが、生徒全員がそうなのか知らないけど・・・。 もー、ほとんど立ってるだけで精一杯だ。 足が棒になるっていう喩えは当たっているのかもしれない。 結局、こーちょーの言いたいことは、頑張ってベンキョーしろってことなんだと思う。 もと嫌味に言うと、この学校のために貢献しろって事かな・・・。 まぁ、見返りがくるのは確かだけど。 進学とか就職に有利なのは当たり前だ。 そう言えば、父さんが『この三年で決まる』って何度も言っていたな・・・。 ・・・はぁ、気が滅入るよ。 一年A組・・・。 ここが、ぼくのこの地での始まりの場所だ。 自分の生徒手帳と教科書が置いてある・・・。 何となく、口元がにやけてしまう。 少し嬉しいような、なんかそんな感じがする。 「し〜んじっ、一緒のクラスね」 「あ、うん。これから一年間よろしくお願いします」 少し冗談っぽくアタマを下げて言う。 惣流さんは少し笑ってぼくに言った。 「こちらこそ、どうぞよろしくお願いします」 「うん」 少し話していると何人かの生徒がぼくと惣流さんの所に集まってくる。 「明日香〜、一緒のクラスになれたね〜」 「あ、光ぃ〜!」 「まったく、今年もおまんらと一緒かい。腐れ縁もここまで来ると凄いもんや」 「ほんとだよ。まぁ、良いモデルを逃がさずにすんだよ」 「そうだね、やはり気心が知れてる人達がいると安心するよ。・・・そう思わないかい惣流さん?」 「げっ、鈴原に相田も・・・それに、ナルシスホモ」 中学時代の友達かな・・・。 ぼくの友達はほとんど近くの高校に受験してたから、もうほとんど会う事はないかもしれない。 はぁ・・・少し暗いなぁ・・・。 そうなら、地元の高校の方がよかったかなぁ・・・。 「・・・あれ、綾波?」 「え・・・」 やはり、話の輪に入れないと言うものは少し嫌だから。 思わずいろんな所を見回してしまう。 できれば、他の輪に入りたい。 そこで、見た事のある人が見えた。 ・・・君は。 ぼくは急いで彼女の所に行く。 「碇君・・・どうして?」 「どうしてって・・・この高校に受験したから。・・・綾波は?」 「私も碇君と同じよ。・・・知らなかった」 「お互い、受験シーズンはあんまり会わなかったからね。あ、これからよろしくね」 「うん。・・・よかった、知ってる人がいて・・・少し安心したわ」 そう言って、ぼくたちは笑い合った。 少し嬉しい・・・やっぱり、すくなくともこの中の誰よりもぼくを知ってくれる人といる方が居心地が良い。 それは・・・できれば、綾波にとってもそうであってほしいな。 「むぅ・・・」 あたしは、今少し機嫌が悪かった。 今日は、信士と一緒に帰ろうとヤクソク・・・してはいないけど、『二人』で帰れると思った。 ・・・でも、それは叶わなかった。 「ど、どうしたの惣流さん?」 「・・・明日香よ」 「あ、明日香さん・・・ど、どうしたの?」 「・・・明日香。・・・別にどうしてもないわ」 あたしはそっぽを向く。 はぁ・・・こんな事をしてもマイナスポイントにしかならないの分かっているんだけど・・・。 これも、乙女心なのよねぇ・・・。 信士、あたしの事嫌いにならないかしら? 「うふふ」 「な、なによ・・・」 「大丈夫、私はただのお友達だから。・・・頑張ってね」 「う・・・」 綾波・・・さんは、全てを見抜いているみたいであたしに言った。 ・・・でも、相談とかできそうだからいいかもしれないわね・・・。 「じゃあ、私はここだから。また明日」 「うん、ばいばい」 「ばいばい」 綾波さんはそう言うと、十字路であたし達と別れた。 ・・・もしかして、気をつかってくれたのかしら・・・。 考えすぎかなぁ・・・。 「・・・ねぇ、信士」 「なに?」 「今日はこれからどうするの?」 「ん〜・・・部屋の片づけかな。配置はできたけど、まだ中身だしてないダンボール箱もあるし」 「そう・・・手伝ってもいい?」 「ん・・・えっと、そりゃあ嬉しいけど。あ、明日香はこれから予定があるんじゃないの?」 「うぅん、大丈夫なんにもない。迷惑なら良いけど」 「いや、助かるよ。・・・やっぱり、家具とかの配置だって、女の子の方がセンスいいだろうし。この際もう一回変えようかな」 「そう?・・・じゃあ、お邪魔するわ」 「ふぅ・・・やっぱり、慣れてない学校って疲れるなぁ・・・」 中学の時も同じ事を言ったと思う。 初日目は、もう駄目かと思った。 三年間の行事って言うのも教えられた時、正直言うと、わくわくと言う感情ではなく面倒と言う感情が出た。 今回もそうかな・・・って思ったけど、思ったよりそれは感じなかった。 きっと、それは、ぼくが大人になった事もあるし。 それに、なんとなく気の合う友達が出来たと言う事が影響しているのだと思う。 パチッ・・・。 無意識にテレビのスイッチをつける。 最近、見るものはニュースだけだから、自然とチャンネルは合ったままだ。 『南半球を覆っている雲は依然として雷雨をもたらしています』 「・・・大変だなぁ・・・」 『原因不明の地震は日本時間の昼頃にはおさまりました。ですが、謎の発光体が様々な地域で目撃されてます』 「・・・発光体?」 『目撃者の証言によると、その発光体は、人型をしており・・・』 「・・・・・・」 プツッ・・・。 あまり、心が惹かれなくなったので、消した。 ・・・たとえ、それが、ぼくの将来について大切な物だとしても。 ・・・きっと、今の段階じゃあどうにも出来ないものだから。 続く 後書き ん〜、最近ラーゼフォンを見ました。 なんか、面白そうですよねぇ・・・。 日本に一時帰国するのでDVDを買おうと計画しています。 後は、ニヤソなゲームも(爆)
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