運動会って真剣だ!                                          byころすけ
「シンジ!」 「なんだいアスカ?」 「明後日の200メートル走は絶対1着よ!」 「な、なんでさ・・・。」 「なんでも(シンジの格好いいところ見たいなんて言えないわよ)!」 「でも、自信はないよ・・・。」 「どうしてよ。シンジって意外だけど足速いでしょ?」 「僕の組の組み合わせ知ってる?」 「・・・知らない。ま、まさか・・・」 「そう。僕にノリカズ君にカヲル君にトウジがいるんだよ。」 「なんでクラスで足の速い奴トップスリーなのよ。」 「そんなのわからないよ。だからあんまり期待しないでね。」 「そんなの知らない!絶対1着なの!」 「そんなアスカ〜。」 「情けない声ださないの!」 「だけどこのメンバーだよ?」 「そのかわりシンジが勝ったら言うことを一つ聞いてあげるわよ。」 『!』 「い、今の言葉ほ、ほんと?」 「え、ええ。私に二言はないわ!」 「ん〜。僕頑張ってみるよ。」 「よし。動機が不純ぽいけど頑張るのよ。」 「わかったよアスカ。」 「ノリカズ君。」 「なんだミナ。」 「明後日の200メートル走は1着になってね。」 「まあ、負けるつもりで走るつもりはないけどな。なんでだ?」 「やっぱりノリカズ君の格好いいところみたいし(照)。」 「な、なんだ。そんなことか(照)。」 「な、なんか恥ずかしいね。ノリカズ君顔が真っ赤だよ。」 「そういうミナだって赤いじゃないか。」 「えっ。そう?」 「そうか・・・。ミナは俺の1着が見たいんだな。」 「はい!」 「それじゃあ今度の200メートル走は、ミナの為に1着とれるよう頑張って走るよ。」 「はい!(嬉しい・・・・・)。」 「鈴原。」 「なんや委員長。どないしたんや?」 「今度の200メートル走は碇君と望月君と渚君と同じ組なんだよね。」 「そうなんや。わいも足には自信あるんやけど、あいつらが相手かと思うたら分が悪いわ。」 「そう・・・。でも大丈夫よ鈴原なら。1着とれるわよ。」 「ほんまにそう思うか?」 「ええ。思うわ。」 「なんや委員長が言うてくれたら1着取れるような気がするから不思議やわ。」 「だって鈴原のこと応援してるから・・・」 「(照)おおきに委員長。そこまで言われたら男鈴原トウジ。死ぬ気で走るわ。」 「そんな死んじゃ駄目よ。でも当日はエネルギー補給のために腕によりを掛けてお弁当作ってくるから。」 「なんや。わいの分まで作ってくれるんかいな?」 「ええ。まあ、いつも通りついでにだから気にしないで。」 「ほんまいつもすまんな。その弁当にこたえるためにも1着とるで。」 「その意気よ。鈴原。」 「おお。まかせとき。」 「カヲル!」 「なんだいレイ。」 「気取ってる場合じゃないのよ。」 「どうして?」 「どうしても!今度の200メートル走で1着を取るのよ!」 「・・・いきなりどうしたんだいレイ?」 「なに?カヲル。なんか文句あるの?」 「いやそういうわけじゃないんだけど、足の速い彼らに勝つのは骨だよ?」 「それでも勝つの。」 「ふ〜っ。事情を教えてくれるかい?レイ。」 「複雑な事情なんてないわ。今日アスカとミナとヒカリと私で誰が勝つかって話になったの。 もちろんそれぞれが違う人が1着だっていったわ。 誰が誰を1着って言ったかわかるでしょ? まあ、そういうわけで意見はまっぷたつ。 それなら実際誰が1着か勝負ってことになったの。」 「・・・・・まったく君たちは・・・・。当人達以外の所で勝手に勝負しないで欲しいね。」 「だって・・・。」 「まあ、レイが折角僕のことを応援してくれたんだから、僕は僕で勝負には勝つつもりだよ。つまり1着をとるってことさ。」 「ほんと?」 「ああ。レイの為だからね。」 「ありがとうカヲル。」 そして運動会当日。 メインイベントの200メートル走の時間が近づいてきた。 「シンジ!」 「なに?トウジ。」 「今日のわいはお前に負けるわけにはいかんのや。」 「いきなりなんだよ。」 「いや。ただスタートの前に宣言しとこうとおもうてな。この組で1着を取るのはわいや!」 「そうはいかないよトウジ。今回だけは引くわけにはいかないんだ。」 「な、なんやシンジ。今日はえらく燃えとるやないか。」 「そりゃそうさ。男には負けられないという瞬間があるもんなんだよ。」 「その意見には賛成だね。」 「な、なんや渚やないか。」 「今日の僕は最高に燃えているんだよ。」 「なんでいつものほほ〜んとしとる渚とちゃうんや?」 「それは内緒だよ。というわけなんだシンジ君。僕は今日初めて本気で走るよ。」 「カ、カヲル君今まで本気で走ったこと無いの?」 「ごめんよシンジ君。そういうわけなんだ。」 「なんで今日だけ本気なの?」 「その理由を言うわけにはいかないんだよシンジ君。」 「まあ、いいじゃないか。理由なんてどうでも。走るなら1着とりたいって思うのは間違った事じゃないだろ。」 「なんや望月やないか。・・・まさかおまえも1着宣言かいな!」 「まあ、そういうわけさ。」 「かぁ〜っ!今日はなんやみんな燃えとるな〜。わいも燃えてきたで!」 「僕だって負けないよ(アスカにお願いするんだ)!」 「ふっ・・・(レイ。なんかみんな燃えてるようだよ。好意にあたいするね)」 「いいレースになりそうだ(ミナ。まあみていろ)。」 「ほらあんたたち早くスタートラインにつきなさい。もう前の組がスタートしちゃったわよ。」 スターターのミサトが盛り上がってる4人がスタートラインにつかないのを見かねて声を掛けてきた。 「「「「!」」」」 4人の顔が戦闘モードに切り替わった瞬間をミサトは見た。 「さっ。準備完了のようね。スタート位置に着きなさい。スタートするわよ。」 「「「「はい!」」」」 「よ〜い。」『パン!』 「よっしゃー!スタートバッチリや!」 スタートではトウジのロケットスタートが決まって、一歩リードした。かに見えたのだが・・・・ 「!渚のやつ。めっちゃ速いやんけ!」 序盤100メートルはトウジにカヲルが並びかけてそのまま併走。1位と2位を競り合っていた。 「さすがに速いな〜。」 ノリカズはそんな2人を見ながら後半に力を溜めていた。 もちろんノリカズの作戦では前2人は後半スピードが落ちるはずという計算があった。 「ちょっとまずいかも・・・」 シンジも決して遅いわけじゃなかった。ただ他の3人が速すぎるだけ。 「こら〜っ!シンジ!がんばれ〜!」 「アスカ!」 シンジが応援席を見ているとアスカが立ち上がって応援していた。 「シンジ〜!ファイト!」 「(アスカの笑顔がみたいな・・・)」 アスカとの約束がシンジの頭から消えたとき、不思議とシンジは体が軽くなったような感じがした。 150メートルに差し掛かった頃。前2人にノリカズとシンジはほぼ追いつく位置まで迫っていた。 「あと50メートル勝負や。」 「(アスカの笑顔をみるんだ!)」 「(レイ。僕はどうやら眠っていたシンジ君を起こしてしまった様だよ・・つまり負けるかもってことさ・・・)」 「(ミナ。今回の1着はなかなか苦労するよ。)」 「シンジ〜!がんばれ〜!」 「ノリカズ君!もうすこしよ!」 「こら〜!カヲル!負けたら承知しないわよ!」 「鈴原〜!がんばれ〜!」 「もうあかん!」 ヒカリの声が小さくてトウジには届いていなかったという部分が大きかったのか、 トウジが一番初めに脱落した。 ヒカリ曰く「恥ずかしかったから・・・」だそうだ。 その後、残り25メートル付近で3人が並んだ段階で、カヲルはあきらめた。 普段本気になってないカヲルはスタミナ切れをおこしたのである。 「こら!カヲル!あきらめたら駄目でしょ!お仕置きだよ!」 「(レイのお仕置きも仕方ないね。シンジ君に負けたってことさ。 まあシンジ君に負けたのなら仕方ないね。)」 「も〜(怒)!」 遠目に怒るレイも可愛いなと思うカヲルだった。 「(後はシンジ君だけか・・・・)」 ノリカズがちらっと横目で見たら、シンジと目が合った。 「(ノリカズ君負けないよ)」 「(シンジ君負けないよ。)」 すっかりスポコンしている2人だった。 「シンジ〜!」 「ノリカズく〜ん!」 「(負けないぞシンジ君!)」 「(ラストスパートだ!)」 ・・・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・ ・・ ・ そして・・・・最後に1着でテープを切ったのはノリカズだった。 「ノリカズ君負けたよ。」 「シンジ君こそ。いつも以上の力がでてたんじゃないかな。 すごいよ。惣流さんの応援のおかげかい?」 「(照)それをいうならノリカズ君だってそうじゃないか。」 「「お互い様だね(笑)」」 「こら〜シンジ〜(笑)!」 「ノリカズく〜ん(笑)!」 そんな少年2人は駆け寄る2人の少女を笑顔で迎えた。 おわり。 後書き え〜っ・・・。実はこの後の後日談というのがあるんですが、 それはまた次の機会にと思っています。 運動会ネタは何本か考えているのですが、 KENさま作品の『La−la』の登場人物を使ってその内の一つを書いてみました。 あんまりラブラブした感じではないのですが(ラブラブは書いてると作者自身が照れるので・・・)、 それぞれのペアで良い雰囲気が出てればなと思います。
ころすけさんからの初投稿でした。 嬉しいですねぇ、新しい人が出てくるって。 私のつくったキャラを使っていただけて嬉しいのですけど、 何気に恥ずかしいですね(笑 これからも頑張ってほしいです。 ころすけさんへの感想はこちらから。
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